Nephrology and Diabetes
腎臓内科

診療科案内

血尿やタンパク尿がみられる慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性腎不全などの腎疾患や、全身性疾患にともなう腎性血圧による腎障害、糖尿病による腎障害、膠原病による腎障害などを扱っています。また、慢性腎不全で血液透析や腹膜透析なども行います。

診療内容・特色

腎臓内科では、慢性腎炎(IgA腎症)・ネフローゼ症候群などの原発性腎疾患、および、糖尿病や膠原病などに伴った二次性腎疾患の診断・治療などを行っています。腎炎の診断には、尿の検査が重要です。蛋白尿や(顕微鏡的)血尿は自覚症状がほとんどなく、偶然、検診などで見つかる例がほとんどです。しかし、自覚症状がないからとそのまま放置していると、徐々に病状は進行し、最後には透析治療をうけなければならない程に進行する場合があります。近年、CKD( Chronic Kidney Disease 慢性腎臓病 )として啓蒙されています。腎臓の状態を詳しく調べる検査として 腎生検が重要な検査となります。この検査で、腎炎の種類・進行の度合いなどがわかり、治療方法の決定に役立ち、今後の病状の進行具合などが予測できます。

当院では、これまでに1,115例(年間約40~50例)の腎生検を行っています。最近注目されている疾患はIgA腎症です。IgA腎症の治療法として、扁桃腺摘出術+ステロイドパルス療法がトピックスです。次に、蛋白尿が大量にもれでて、浮腫みがめだつ病気がネフローゼ症候群です。ネフローゼ症候群も原疾患・組織によりさまざまなものがあります。治療法が異なりますので、しっかり診断をつける必要があります。また、腎機能がすでに低下をきたしている方には、保存期腎不全の管理、腎機能障害の進行を阻止するための治療・管理などを行っています。保存期腎不全治療として、誰でも出来る・残腎機能保持ができる治療法・高齢者にやさしい治療法であるCAPD療法の有用性があげられます。前血液透析期としての積極的なCAPD治療も勧めています。

トピックス

ご存じですか。多発性嚢胞腎(常染色体優性多発性嚢胞腎)

難病指定されている多発性嚢胞腎に対して、進行を抑制する内服薬サムスカ錠(トルバプタン)が処方できるようになりました。日本を含む世界規模の治験により、腎臓の嚢胞が大きくなるのを抑制することが証明され、腎機能低下や血尿・嚢胞感染などを抑制できる可能性があります。当院でも処方が可能になり、すでに施行されています。治療内容など詳細につきましては外来を受診していただければ幸いです。

(人工透析センター)では、

透析センター
透析センター
  1. ① 末期腎不全患者さんの透析導入管理。血液透析治療・腹膜透析治療(CAPD)および、合併症の予防、全身管理、維持透析管理などを行っています 。
    ② 消化管疾患・循環器・呼吸器・血液疾患・消化器外科・呼吸器外科・脳外科・整形・形成・腎泌尿器科・血管外科疾患など各種合併症をきたした透析患者さんの治療・手術などを各科の先生方にご協力いただき迅速に・積極的に行っています。
    ③ 透析治療は、透析液の清浄化などを図り、病態に応じて on line HDF の施行などにて、安全で、安心して過ごせる治療時間になるように努めています。
  2. 急性腎不全・多臓器不全をきたした重症患者さんに対しては、全身状態にできるだけ負担をかけずに持続的に行う治療である持続的血液濾過透析(CHDF)をはじめ全身管理を行っています。必要によりエンドトキシン吸着療法なども行っています。
  3. 血液成分の異常や血液中の有害物質が原因となる病態(SLE・多発性骨髄腫・劇症肝炎・肝不全・C型肝炎・薬物中毒・など)に対して、それらの病因物質を取り除き、体液の正常化を図る治療法である 血漿交換・アフェレーシス療法など、幅広い血液浄化療法も行っています。  最近CKD(慢性腎臓病)が話題となっていますが、保存期CKD外来を立ち上げ、コメディカルの方々による患者指導を充実できるシステムをさらに進めています。なお、偶数月の第3木曜日には腎臓病教室を開催しており、患者指導・教育などを行っています。奇数月には腎疾患ごとに教室を開催していますので、興味のあるかたは、是非ご参加ください。

外来担当医表

8:00 - 11:00 13:00 - 16:00
有馬 栁井
有馬 -
有馬 -
栗本 友成
友成 栁井
栁井 -

※土曜日は第2・4・5のみ

CAPD治療

8:00 - 11:00 13:00 - 16:00
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栁井 -
有馬友成 -
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担当医師

腎臓内科部長/人工透析センター長
有馬 誠Arima Makoto
卒業大学
大分医科大学(平成7年)
取得専門医・認定資格 他
  • 医学博士
  • 認定産業医
  • 日本内科学会認定医
  • 日本腎臓学会専門医・指導医
  • 日本透析学会専門医・指導医
  • 日本アフェレーシス学会専門医
  • 日本急性血液浄化学会認定指導者
  • 日本腹膜透析学会会員
  • 日本肝臓学会会員
局員
友成 智子Tomonari Tomoko
卒業大学
福岡大学(平成28年)
取得専門医・認定資格 他
  • 日本専門医機構認定内科専門医
  • 日本腎臓学会腎臓専門医
局員
栁井 湧翔Yanai Yuto
卒業大学
大分大学(平成29年)
取得専門医・認定資格 他
  • 日本専門医機構認定内科専門医
局員
土肥 謙則Dohi Akinori
卒業大学
大分大学(令和3年)